自転車保険への加入の義務化について

 

平成30年4月1日より、埼玉県、京都府、金沢市で、条例によって自動車保険加入の義務化が施行されました。

今後、この流れは加速するものと考えられます。

私も自転車を購入したときに任意の保険に入った記憶はあるのですが、もう10年ほど前の話。

そこで、自転車保険について、おさらいしてみたいと思います。

 

自転車保険とは

自転車保険とは、傷害保険や個人賠償責任保険に付く特約のひとつで、自転車の事故に特化した保険ということではありません。

特約の内容は個人賠償責任補償。

対象となるのは、自転車運転中のケガによって入院や通院をした場合と、自転車運転によってケガをさせてしまった相手への補償になります。

先述のように「自転車保険」という単体ではないので、呼び方も保険会社によって違い、自転車事故だけでなくいろいろな補償が組み合わされています。

 

自転車保険のメリットとデメリット

自転車保険の特約を使わなければならなくなるのは、自転車運転中に保険の加入者自身がケガをした場合や、他人にケガを負わせた場合、また他人の所有物を壊したりした場合が考えられます。

相手については、自動車やバイクなどのほかに、歩行者との接触もあるでしょう。

もちろん、自転車同士の事故も少なくありません。

ということは、保険の加入者である自転車運転者が被害者になるだけでなく、加害者になることも決して少なくないことを示しています。

こうした事故のリスクに対応するのが、自転車保険の役目と言えます。

具体的には自転車で事故を起こした場合、相手にどれだけの損害が発生するのかを、以下の主なケースで見てみましょう。

1)自転車とオートバイの衝突

バイクと衝突して、相手が死亡した場合、4千万円を賠償する判決が出ています。

2)自転車と歩行者の衝突

横断中の歩行者に自転車が突っ込んで死亡させた場合、7千万円近くを賠償する判決が出ています。

3)自転車同士の衝突

対向車線を走る自転車に衝突して、相手に重大な障害が残るケガを負わせた場合、1億円近い賠償の判決が出ています。

このように、自転車による事故で高額な賠償金が発生するケースは増えています。

こうした状況を見て、2015年に兵庫県が全国初の自転車保険の加入義務化を実施。

大阪府、滋賀県、鹿児島県と、義務化も広がっているのが現状です。

まとめ

自転車は手軽で免許も入らない便利な乗り物である反面、それ自体は車両として位置づけられ、事故による被害も自動車やバイクに準じるものがあると言えます。

事故の多発と賠償額の高額化が自転車保険加入義務化の主な要因と言えます。

ただ、これは自転車に乗っている本人(加入者)を守るというよりも、ケガをさせた相手への賠償責任を果たすためのものと言えます。

相手にケガをさせるような場合には、自分も被害に遭っていることが多いのが自動車とは違う点かもしれません。

それだけに、事故以上にたいへんな事態を招く「損害賠償」に備えるのは、自転車乗りの責任であり義務でもあると言えるでしょう。