「ミクロの決死圏」という映画がありました。
日本でも1966年に公開されたアメリカ映画。
私もうっすらと観た記憶があるのですが、その後もアニメなどで繰り返し扱われてきたテーマといえるでしょう。
それがいよいよ現実になろうとしているのです。
それも、映画では1時間がリミットだったものが、がんからアルツハイマーといった幅広い病状に対して、発見から治療までを行なってしまうという、まさに夢のような話です。
それも、ミクロではなくナノというサイズで、身体への侵襲をほとんどないという優れもの。
この「体内病院」と名付けられた高分子ミセルの研究開発を主導する川崎市産業振興財団・ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)の片岡一則センター長(東京大学名誉教授・特任教授)のインタヴューがこちらです。
すでに内視鏡レベルでの検査&処理での日帰り手術は可能になっていますが、この高分子ミセルでは予防時期でも観察が可能で、兆候が出ればすぐに対処できるようになるはず。
そうなれば、1日半もかけるような健康診断が不要になり、そのあたりとの価格を検討して製品化されるようになるのではないでしょうか。
そうなれば、医療機関とはメールなどの連絡のみで、「3月14日17時00分に腫瘍が発見されました」「17時01分に抗がん治療薬を放出しました」「17時05分に反応の消滅を確認しました」「以降の経過を観察するモードに入ります」といった連絡が自分のスマホに届く、という医療環境になるのも夢じゃないかもしれませんね。
もし街中で倒れても、救急搬送中に体内でなにが発生していたのかを救急車内でデータスキャンできてすぐに対処できたりするでしょう。
また、独居高齢者の安否確認には簡易的なナノマシンで十分に対応できそうです。
いろいろと現状の打開策が望めそうなニュース、早く実用化されるといいですね。
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