新型コロナウイルスに感染したことのある高齢者が、ワクチン接種後に強力な抗体反応を獲得していることがわかった、という記事が目に止まりました。
「ケアネット」という、専門家の研究に関する情報が掲載されたサイトのもので、信頼性が高いので私も参考にしています。
この研究は、第96回日本感染症学会総会・学術講演会で、九州大学の鄭湧氏が発表したもの。
ワクチン2回接種後、ほとんどすべての未感染職員では、感染防御水準以上の抗体価を獲得したのに対し、未感染高齢入所者の約60%は獲得しておらず、抗体価が有意に低かった。一方、すべての既感染高齢入所者は、ワクチン1回目接種後の時点で、感染防御水準を超える抗体価を獲得していた。
感染が前提なので、その際に重篤になっていればこの研究結果は喜べないのですが、いわゆる「集団免疫」からワクチンの併用で、高齢者の新型コロナのリスクがかなり下げられるような気がします。ただし、徹底した検査態勢と、計画的なワクチン接種ができることが前提になりますが。
